天使のいいなり
遼と西原が別れたのを知ったのは、年が明けて高3の3学期が始まり、しばらく経ったあとだった。



遼は、俺が悪いんだって言うけど、お前のドコが悪いんだよ。
俺が遼の立場だったら、西原も相手の男も許せない。


ずっと一緒につるんでいたアイツ…。




宮沢敦史。


敦史は友達面して、遼のコト裏切っていたんだぞ?
罵れるだけ罵って、めちゃくちゃにしてやりたい。

それでも、俺の気は治まらない。





そのコトがあって以来、遼は心から笑わなくなった。


笑っていても、一歩引いた感じで。



俺は、そんな遼を見ているのが辛かった。







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