天使のいいなり
嘘みたい…。
凪さんに会えるなんて。
もしかして、凪さんは覚えているのかな?


聞きたいよ。
聞きたいけど…。



「やっぱり、そうですよね…。あたし、週末とかココで絵描いてるんです。今日もココに来る準備してたら、この絵が出てきたんです。いつ描いたか覚えてないんだけど…。もし良かったら、この絵貰ってくれない?そのほうが、この絵も幸せだと思うの。」



そう言うと、凪さんは私と遼くんの前に1枚の絵を差し出してきた。




「「あっ!!」」


私と遼くんの声が重なる。



あのトキ、凪さんが描いてくれた絵だ…。



だけど、ちょっと違っていた。

ちゃんとキレイに色が塗られていたの。

絵の中には3人の笑った顔が。
カラフルで表情がいきいきしてる。
そう、今にも笑い声が聞こえてきそうな…。







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