唇を青く染めて呪いの謳を謳いながら【長編集】




歩くたびに
床の軋んだ音が響く。

そして
居間へ連れてこられると
奈落さんは私を椅子に座らせた。

「お茶淹れてくるわ」

そう言って彼女は台所へ向う。


部屋を見渡すと
とても清楚な感じで綺麗だった。

可愛い小物等が所々置いてある。

なあんだ。
奈落 霊子さんって
清楚で美人な人じゃない。

と私は部屋を見渡しながら
そう思った。




< 36 / 54 >

この作品をシェア

pagetop