唇を青く染めて呪いの謳を謳いながら【長編集】



辺りは真っ暗。

何があるのか分からない


その時


低く、透き通った声が聞こえてくる。

「誰だい? お客様かな?」


穏やかな声が静かな店に
響き渡った。

私は生唾を飲み込み



「……あのう」

と声を漏らした。



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