唇を青く染めて呪いの謳を謳いながら【長編集】



私はドアの取っ手をひねる。
だがドアは開かない。

「いや! 何で、開かないの?!」


私がもたもたしている内に
奈落 霊子は歩み寄ってくる。


「ねえ、いか、ないで。
わ、たし、またひとりに、なっち、ゃうわ」


そう言うと
私の肩を掴んだ。


「ね、いっしょ、におちゃ、のみましょう?」




「いやああああああああああああああ!」








*





< 40 / 54 >

この作品をシェア

pagetop