唇を青く染めて呪いの謳を謳いながら【長編集】



丸岡は鏡で
自分の顔を見ると

泣きじゃくった。


「何泣いてるの?
私たちがせっかく綺麗にしてあげたのに。
仕方ないわ、消してあげる」

私はそう言い
水道の蛇口を捻る
バケツに水を満タンに入れて

それを丸岡に思い切り
かけてやった。



周りの女子たち、私はお腹を抱えて笑った。



丸岡は泣きながら
トイレへ駆け込んでいってしまった。





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