【長編】Lover only of name[おまけ追加]
「柚ってさ。
なにしたら、俺に感情的になんの?」


俺は、クールすぎる柚を焦らせたかった。


だってよ。


冷静すぎる柚が慌てたらやっぱさ。


俺を好きだって実感できる。


大抵のことを、何も言わない柚に悲しかった。


「う〜ん。
本気かな?」


「本気?」


意味がわからない。


「浮気は許せるけど、本気は許せないって意味。」


「?」


俺は、柚以外を好きにならないと感情的になってくれないのか?


俺は、首を傾げた。


理解に苦しむよ。


「簡単に言うと...。
もしね。
私以外に好きな人ができたとするじゃん。
それなのに変わらず私とつきあってたら許せない。」


それはあるわけない。


「柚は、すげぇな。」


「?」


今度は、柚が言ってることがわからないみたいだ。


「だって。
俺....柚に話しかける男がいるだけでムカつく。」


マジ、嫉妬深いんだよ。


「私は、雄一が私なんかとつきあってくれてるから、それだけでいいんだよ。」


「なんかって言うなよ。
俺は、柚だからつきあってる。
柚以上の女が現れるって思わないし。
これから先も、柚だけだって思ってる。」
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