ただの恋だけど
そんなミキヤ達をみるのをやめ、
前の席に座っている友達との会話を続けようとした。
くるっと前を向いて
友達のほうに目をやった瞬間だった。

「ユミ?」

さっきまでふざけて笑っていた声が
あたしの名前をよんだ。
ふり向くとはにかんだ笑顔のミキヤが
立っていた。

「ちょっといい?」

「え・・・?
 あ、うんっ!!」

ちょっとあせったあたしの声は・・・
周りから聞いたらどうだろう。
たぶん変な声だったと思う。

ミキヤのうしろに
ちょこちょことついていくあたし。
少しざわつく教室。
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