愛しいキミへ
考えながら、慎重に言葉を選んで、意見を話し出した。

「期待を持たせちゃうから…本当は会わない方が良いと思う。でも、雅樹と由香利ちゃんの場合は一度会って、しっかり話し合った方が良いんじゃないかな。会って雅樹の気持ちを正直に話すべきだと思うよ。」

俺の為に考えて出してくれた、直哉の考え。

「…そうだよな。会ってくるよ。」

俺も心を決めて、由香利に返事のメールを打って送る。
その姿を見ながら、直哉はパンを食べ始めた。
携帯をしまい、食べかけのパンを再び食べる。

「早く解決すると良いな。」
「…そうだな。」

直哉には助けてもらってばっかりだな。
俺も力になりたいよ。
この後は直哉の恋バナで盛り上がった。
そして、ポケットからメールの着信を知らせる音楽が鳴り響いた。


─放課後
沙菜に一緒の下校を断り、マンション近くの公園に来た。
久しぶりに来た公園は、木々に緑の葉が元気よくついていた。
よく来ていた頃よりも少し・・・古く小さくなっている気がした。
ベンチに腰をおろす。
時間を潰すために携帯を開いて、意味なくいじる。
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