愛しいキミへ
「…そっか。」

口元が笑った。
小さく笑って、小さく答えた。
TVの方を見たままだけど、確かに反応してくれた。

そんな小さなことなのに、俺は嬉しくて映画どころじゃなかった。
・・・俺が告られてヤキモチ妬いてくれたのか?
ちょっとでも、不安に思ってくれたのか?

なぁ…沙菜。
少しずつ…少しずつだけど
──俺の方を見てくれてるのか?
俺のために笑ってくれる?
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