愛しいキミへ
「さっきから何回呼んだと思ってる。次の文を訳せ。」
今は英語の授業中。
机の上に教科書を開いている。
・・・が、全く話を聞いていなかった俺は【次の文】がどれなのかがわからない。
オロオロと無言でいる俺。
「…訳がわからないのか、訳す文がわからないのか…正直に言ってみろ。」
「…訳す文がわかりません。」
先生に静かに聞かれ、正直に答えた。
視界の端に見える直哉がニヤニヤしているのがわかる・・・。
「授業を聞いてなかったのを認めるんだな?」
「…はい。」
「まったく…89ページの三行目だ。」
慌てて教科書を見ると、開いているページすら違っていて、急いで言われた文を探す。
「今言ったところから次のページまで全部、藤川が訳せ。」
「は!?」
全部!?
いつもは二行分じゃん!!
訴えるように顔をあげた。
「…授業を聞いてなかったことはそれで許すから訳すこと。」
にっこりと微笑んで言われる。
笑顔で言われるほうが怒られるより怖い・・・。
クスクスとクラスメイトの笑い声が聞こえるなか、言われた通り二ページ分を訳す。
俺の訳でほぼ授業は終了した。
最後に
「受験が近いからって、学校の授業をおろそかにしないように。」
と、先生が残した言葉が耳に痛い・・・。
今は英語の授業中。
机の上に教科書を開いている。
・・・が、全く話を聞いていなかった俺は【次の文】がどれなのかがわからない。
オロオロと無言でいる俺。
「…訳がわからないのか、訳す文がわからないのか…正直に言ってみろ。」
「…訳す文がわかりません。」
先生に静かに聞かれ、正直に答えた。
視界の端に見える直哉がニヤニヤしているのがわかる・・・。
「授業を聞いてなかったのを認めるんだな?」
「…はい。」
「まったく…89ページの三行目だ。」
慌てて教科書を見ると、開いているページすら違っていて、急いで言われた文を探す。
「今言ったところから次のページまで全部、藤川が訳せ。」
「は!?」
全部!?
いつもは二行分じゃん!!
訴えるように顔をあげた。
「…授業を聞いてなかったことはそれで許すから訳すこと。」
にっこりと微笑んで言われる。
笑顔で言われるほうが怒られるより怖い・・・。
クスクスとクラスメイトの笑い声が聞こえるなか、言われた通り二ページ分を訳す。
俺の訳でほぼ授業は終了した。
最後に
「受験が近いからって、学校の授業をおろそかにしないように。」
と、先生が残した言葉が耳に痛い・・・。