愛しいキミへ
──二時間後

フードコートで昼ごはんにしていた。
店内を端から端まで見て回り、俺も直哉もぐったりしていた。

「…店が多すぎて、何がいいのかもっとわかんなくなった。」
「俺も…。」

色んな店がありすぎて、選ぶものがしぼれない。
広すぎるところに来た・・・。

「とりあえず…少し考えて、午後再開しようぜ。」
「賛成。」
「店内の案内もらってあるから、見よう!」

ハンバーガーを食べながら作戦会議。

結果──
洋服はサイズがわからないし本人の趣味があるから却下。
靴やブーツも同じくサイズがわからない。
文房具や雑貨じゃ『クリスマス!!』って感じがしない。(直哉談)
食べ物じゃ思い出にならない。

・・・てことで【アクセサリー】に決定。
ネットで検索をして、十代に人気のアクセサリーショップに行くことにした。

「…こういう店初めてなんだけど…。」

明るくキラキラとしたアクセサリーが並ぶ店内でポツリと直哉が言った。
もちろん俺も初めて。
ちょっと緊張しながら店内を見る。

ネックレスや指輪、ピアスなど色々な物がある。
ペアのアクセサリーもあり、仲良く選ぶカップルの姿があった。

「俺…これにしようかな。」

直哉が指したのは誕生石がついたハート型のネックレス。
小ぶりのハートに控えめにつけられた誕生石が可愛らしい印象を与える。
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