愛しいキミへ
「おー可愛いじゃん。桜ちゃんって誕生日、何月なの?」
「10月だから…ピンクトルマリンかな。」

ピンクの石がついたネックレス。
ハートにピンクがぴったりだ。

「10月なのになんで『桜』なんだろうって思ってたけど…これは桜にぴったりだ…。」

優しげな表情でネックレスを見る直哉。
大好きな彼女の桜ちゃんに向ける顔なんだろうなと思った。

ハッと我に少し顔を赤くし、

「じゃあ!俺はこれに決めるから先に買うわ!!」

足早に店員を探しに行った。
俺にからかわれる前に逃げたな・・・
って・・・俺も早く買うもの決めよう!!

ウロウロと店内を見る。

沙菜、ピアスはしないし・・・直哉と同じじゃあれだし・・・
ブレスレットってしてたっけなぁ~?

アクセサリーとしぼって、すぐに決まると思ってたけど意外と決まらない。
種類がありすぎんだよ!!
直哉が戻ってきたら自分のことは棚に上げて、からかってきそうだから早く決めたいけど・・・

キョロキョロキョロキョロ
ウロウロウロウロ

迷いに迷っていたが、ふと目に止まる物があった。
それだけが他のものよりキラキラと目立って見える。

──これにしよう

そう思った。
でも値段が・・・
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