愛しいキミへ
箱の中に入っていたプレゼント───
それは───
ペアリング
沙菜のはシルバーとピンク、二つのリングがクロスするよなデザインの指輪。
中央に小さなダイヤがついている。
内側に【my treasure】・・・【私の宝物】と刻印してもらった。
俺のはシルバーとグレーで同じく中央に小さなダイヤ。
刻印はしてもらってない。
・・・だって自分のに【私の宝物】って・・・ねぇ・・・
沙菜に渡した箱には、沙菜の指輪だけ入っている。
俺のはポケットにあり、まだつけていない。
「…もしかして…ペアリング?」
指輪を見つめたまま、沙菜に聞かれる。
「…そうだよ。俺のはこれ。その指輪を見たとき、沙菜にぴったりだと思ってさ!」
ポケットから自分の指輪を出し、見せながら答えた。
バイトをしてまでして、買ったペアリング。
無事に渡せたことで浮かれていた俺は、ニコニコしながら話を続ける。
「わかりづらいんだけど、内側に【my treasure】って刻印してもらったんだ!俺にとって沙菜は宝物…見たいな感じで。あっ!サイズがわかんなかったんだけど、とりあえず7号にしてみた!合わなかったら、サイズ直し頼むから言って。」
ぺらぺらと一人で話した。
プレゼントを渡したときに言いたかったことを一通り言って、満足した俺。
目の前にいる沙菜がずっと無言なことにやっと気づいた。
浮かれていた気持ちが、妙にざわつく。
「…沙菜?どうした?…もしかして気に入らなかった?」
沙菜の顔を覗きこむように問いかけた。
すると返ってきた返事は、考えてもいないものだった。
それは───
ペアリング
沙菜のはシルバーとピンク、二つのリングがクロスするよなデザインの指輪。
中央に小さなダイヤがついている。
内側に【my treasure】・・・【私の宝物】と刻印してもらった。
俺のはシルバーとグレーで同じく中央に小さなダイヤ。
刻印はしてもらってない。
・・・だって自分のに【私の宝物】って・・・ねぇ・・・
沙菜に渡した箱には、沙菜の指輪だけ入っている。
俺のはポケットにあり、まだつけていない。
「…もしかして…ペアリング?」
指輪を見つめたまま、沙菜に聞かれる。
「…そうだよ。俺のはこれ。その指輪を見たとき、沙菜にぴったりだと思ってさ!」
ポケットから自分の指輪を出し、見せながら答えた。
バイトをしてまでして、買ったペアリング。
無事に渡せたことで浮かれていた俺は、ニコニコしながら話を続ける。
「わかりづらいんだけど、内側に【my treasure】って刻印してもらったんだ!俺にとって沙菜は宝物…見たいな感じで。あっ!サイズがわかんなかったんだけど、とりあえず7号にしてみた!合わなかったら、サイズ直し頼むから言って。」
ぺらぺらと一人で話した。
プレゼントを渡したときに言いたかったことを一通り言って、満足した俺。
目の前にいる沙菜がずっと無言なことにやっと気づいた。
浮かれていた気持ちが、妙にざわつく。
「…沙菜?どうした?…もしかして気に入らなかった?」
沙菜の顔を覗きこむように問いかけた。
すると返ってきた返事は、考えてもいないものだった。