愛しいキミへ
「沙菜が俺を呼ぶとき…【お兄ちゃん】って意味が込められてるんだよ。」
寂しそうに・・・でもどこか嬉しそうに・・・悠兄が言った。
始めはそうだったかもしれない。
でもずっとその呼び方になったのは、幼い頃から呼び続けていたからなんじゃないの?
自分の親をママと呼んでいて、大人になっても【お母さん】に変えられないような感じ・・・。
「そんなつもりで沙菜は【悠ちゃん】って呼んでないと思うよ?」
「俺もずっと気にしたことはなかったよ。でも付き合ってる時に…一回だけ言ったことがあるんだ。【悠太】って呼んでって。」
「その時、沙菜はなんて?」
ずっと俺の目を見て話してた悠兄が少しうつむいた。
「…『悠ちゃんはお兄ちゃんでもあるから変えたくない』って笑顔で言われたよ。」
悠兄は苦笑いを浮かべて言った。
沙菜にそう言われたとき・・・悠兄はどんな気持ちだったんだろう
俺にはわからない気持ちだと思う。
「雅樹だから言うけどさ、俺と沙菜…キス以上のことはなにもしてないんだ。」
俺は正直驚いた。
考えないようにしてたけど・・・二人の関係は進んでると勝手に思っていた。
「…そうなの?あんなに長く付き合ってたのに?」
「あぁ…。三年近く付き合ってたかな。しなかったんじゃなくて…しようと思わなかった。」
「……なんで?沙菜のこと好きだったんでしょ?」
「好きだったよ。でも…沙菜が俺を【兄】と思ってるうちは嫌だった。」
なんて言えばいいかわからない。
沙菜と俺も兄妹のような環境で育った。
でも…同い年だからか【幼馴染み】って関係のが強かった。
そんな俺が悠兄に何を言っても傷つけるんじゃないかって…そう思うと何も言えなかった。
「だから…俺はずっと雅樹が羨ましかった。沙菜に【雅樹】って呼んでもらえるし、本当に幼馴染みでいられてて。」
悠兄が俺を羨ましい・・・?
なに言ってるの?
だって俺は・・・
「俺はずっと悠兄が羨ましかった。憧れだった。」
ずっと思ってた。
本人に言うのは初めてだけど、幼い頃から変わらなかった気持ちだ。
寂しそうに・・・でもどこか嬉しそうに・・・悠兄が言った。
始めはそうだったかもしれない。
でもずっとその呼び方になったのは、幼い頃から呼び続けていたからなんじゃないの?
自分の親をママと呼んでいて、大人になっても【お母さん】に変えられないような感じ・・・。
「そんなつもりで沙菜は【悠ちゃん】って呼んでないと思うよ?」
「俺もずっと気にしたことはなかったよ。でも付き合ってる時に…一回だけ言ったことがあるんだ。【悠太】って呼んでって。」
「その時、沙菜はなんて?」
ずっと俺の目を見て話してた悠兄が少しうつむいた。
「…『悠ちゃんはお兄ちゃんでもあるから変えたくない』って笑顔で言われたよ。」
悠兄は苦笑いを浮かべて言った。
沙菜にそう言われたとき・・・悠兄はどんな気持ちだったんだろう
俺にはわからない気持ちだと思う。
「雅樹だから言うけどさ、俺と沙菜…キス以上のことはなにもしてないんだ。」
俺は正直驚いた。
考えないようにしてたけど・・・二人の関係は進んでると勝手に思っていた。
「…そうなの?あんなに長く付き合ってたのに?」
「あぁ…。三年近く付き合ってたかな。しなかったんじゃなくて…しようと思わなかった。」
「……なんで?沙菜のこと好きだったんでしょ?」
「好きだったよ。でも…沙菜が俺を【兄】と思ってるうちは嫌だった。」
なんて言えばいいかわからない。
沙菜と俺も兄妹のような環境で育った。
でも…同い年だからか【幼馴染み】って関係のが強かった。
そんな俺が悠兄に何を言っても傷つけるんじゃないかって…そう思うと何も言えなかった。
「だから…俺はずっと雅樹が羨ましかった。沙菜に【雅樹】って呼んでもらえるし、本当に幼馴染みでいられてて。」
悠兄が俺を羨ましい・・・?
なに言ってるの?
だって俺は・・・
「俺はずっと悠兄が羨ましかった。憧れだった。」
ずっと思ってた。
本人に言うのは初めてだけど、幼い頃から変わらなかった気持ちだ。