愛しいキミへ
それを聞いて、悠兄はキョトンとした。
それから笑った。
「お互い、相手を羨ましがってたんだな。」
「…俺は悠兄に追い付きたくて、K大に行くって決めたんだ。」
すると笑っていた悠兄はさらに笑った。
けらけらと声を出して。
「なにが可笑しいんだよ!」
「ごめん。雅樹が俺にそこまで憧れてたなんて知らなかったからさ!」
「…ずっと追い付けなくて悔しかったんだよ。沙菜も悠兄に惚れてるし…。」
少しムスッとしてみた。
だって本当のことだし・・・
笑っていた悠兄が優しい表情になる。
むくれる俺をなだめるように話し出した。
「俺は…沙菜に告られるまで、ずっと沙菜は雅樹が好きだと思ってたよ。」
驚いて悠兄を見た。
だから・・・なんで悠兄はそんなこと思うの!?
「二人はずっと一緒にいたし、小さいときに沙菜が【雅樹くんが好き】って言ってたし、そう思って当然だろ?」
「…沙菜が…俺を好き?」
初めて聞いたことだった。
悠兄に言ってたってことだよね?
「そうだよ。小さいながらにショックだったなぁ~。小一ぐらいだったと思うけど…確かに言われた。」
「…でもそんなの小さかったからでしょ?それを悠兄は気にして別れたっていうの?」
「それだけじゃないよ。」
強い口調で悠兄が言った。
真剣な目が「口を挟むなって」って言っているようで・・・俺は黙って聞こうと思った。
「告られた時、すごい嬉しかったよ。沙菜が俺を好きになってくれたんだって…二人でいられるんだって思った。でも沙菜は雅樹と離れずに【三人】でいることを望んでた。」
それから笑った。
「お互い、相手を羨ましがってたんだな。」
「…俺は悠兄に追い付きたくて、K大に行くって決めたんだ。」
すると笑っていた悠兄はさらに笑った。
けらけらと声を出して。
「なにが可笑しいんだよ!」
「ごめん。雅樹が俺にそこまで憧れてたなんて知らなかったからさ!」
「…ずっと追い付けなくて悔しかったんだよ。沙菜も悠兄に惚れてるし…。」
少しムスッとしてみた。
だって本当のことだし・・・
笑っていた悠兄が優しい表情になる。
むくれる俺をなだめるように話し出した。
「俺は…沙菜に告られるまで、ずっと沙菜は雅樹が好きだと思ってたよ。」
驚いて悠兄を見た。
だから・・・なんで悠兄はそんなこと思うの!?
「二人はずっと一緒にいたし、小さいときに沙菜が【雅樹くんが好き】って言ってたし、そう思って当然だろ?」
「…沙菜が…俺を好き?」
初めて聞いたことだった。
悠兄に言ってたってことだよね?
「そうだよ。小さいながらにショックだったなぁ~。小一ぐらいだったと思うけど…確かに言われた。」
「…でもそんなの小さかったからでしょ?それを悠兄は気にして別れたっていうの?」
「それだけじゃないよ。」
強い口調で悠兄が言った。
真剣な目が「口を挟むなって」って言っているようで・・・俺は黙って聞こうと思った。
「告られた時、すごい嬉しかったよ。沙菜が俺を好きになってくれたんだって…二人でいられるんだって思った。でも沙菜は雅樹と離れずに【三人】でいることを望んでた。」