愛しいキミへ
「また待たせちゃってごめんね〜。」
「いいよ。HRが長引いたせいだろ?沙菜のせいじゃないよ。」
沙菜の鞄を奪うようにとってから、マンションに向けて歩き出す。
その俺の後ろを沙菜が慌ててついてくる。
「ちょっ・・・雅樹!!鞄ぐらい自分で持つよー。」
奪われた鞄を必死に奪い返そうとする沙菜。
最近は、街の中でカップルを見ると男の方が彼女の荷物を持っている事が多い。
その横で彼女は、持ってもらうのが当たり前とでも言うように歩いている。
そんな女が多くなっているのに、沙菜は鞄を持たせようともしない。
そこが可愛いんだけど・・・俺の気持ちは複雑だ・・・
「彼氏なんだからこれくらい持たせてよ。」
「え〜でも〜…。」
不満そうに、走ってきたせいで乱れた髪を直す。
その下に見えたのは、諦め切れていない表情。
だけど、俺はそんな沙菜の表情を見てなんていなかった。
諦めきれない沙菜の顔の横で、きらりと光ったもの・・・
左手の薬指にはめられたシルバーの指輪。
その一点に俺の視線は集中する。
「いいよ。HRが長引いたせいだろ?沙菜のせいじゃないよ。」
沙菜の鞄を奪うようにとってから、マンションに向けて歩き出す。
その俺の後ろを沙菜が慌ててついてくる。
「ちょっ・・・雅樹!!鞄ぐらい自分で持つよー。」
奪われた鞄を必死に奪い返そうとする沙菜。
最近は、街の中でカップルを見ると男の方が彼女の荷物を持っている事が多い。
その横で彼女は、持ってもらうのが当たり前とでも言うように歩いている。
そんな女が多くなっているのに、沙菜は鞄を持たせようともしない。
そこが可愛いんだけど・・・俺の気持ちは複雑だ・・・
「彼氏なんだからこれくらい持たせてよ。」
「え〜でも〜…。」
不満そうに、走ってきたせいで乱れた髪を直す。
その下に見えたのは、諦め切れていない表情。
だけど、俺はそんな沙菜の表情を見てなんていなかった。
諦めきれない沙菜の顔の横で、きらりと光ったもの・・・
左手の薬指にはめられたシルバーの指輪。
その一点に俺の視線は集中する。