愛しいキミへ
「お〜雅樹一人で帰りかよっ!」

クラスメイトのタケの声を聞き、とっさにラブレターを鞄に突っ込む。
ぐしゃって音が聞こえたが、入れ直してる場合じゃない。

「つか、下駄箱で何突っ立ってんの?」
「いやっ別に!」

上履きを履き替えるタケと並んで、慌てて靴を取りだし、自分も履き替える。

「なぁ〜んか、見てるように見えたんだけどなぁ〜♪」

ギクッ
「…何も見てねぇよ!」
「ふ〜ん。俺の見間違いか。」

それ以上は、追求せずスタスタと歩い行くタケ。
声をかけられたし・・・ついていった方がいっか。
ちょっと小走りになり、前をいくタケに追い付き並ぶ。

「てかさっ!行く高校違うんだし、今のうち、遊ぼうぜっ♪」

マイクを持っているようなポーズをし、遊びに誘われる。
カラオケ行こうってことかっ♪
快く遊びの誘いにのり、カラオケへと向かった。



──3時間後
駅前にあるカラオケ店で、2人とは思えぬほど、盛り上がった。
カラオケ店を出た足で、そのまま近くにあるファーストフードの店に入る。
ポテトとコーラを買い、明日で終わる中学校生活の話に花を咲かせる。
ダチってマジいいわぁ〜♪
周りの客に迷惑かもしれないけど、笑い声絶えない。
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