愛しいキミへ
去年よりさらに可愛くなってるかも・・・

「…話って何?」

少し気まずい雰囲気だったのを誤魔化すように、声をかけた。
立ってるのもあれだし。
青柳の隣のブランコに腰掛ける。

「…。」

俯いて言葉を出せないでいる。
・・・そんな姿見せられたら、俺まで緊張するよ
緊張が悟られぬよう、ブランコを軽くこぐ。

キィキィ

ブランコをこぐ音だけが、公園の中に響く。

「…去年から、雅樹君のこと…好きだったの。」

キィ─…
青柳の小さな声を聞き、ブランコをこぐのを止める。

「高校違うから…卒業前に伝えたかった。」

俺のことを見ることなく・・・というか見れないまま、気持ちを溢していく。
ブランコから立ち上がり、青柳の前に立って頭を下げた。

「…ごめん。嬉しいけど、気持ちには答えられない。」
「…わかってる。沙菜…が好きなんだよね?」
「えっ!?」

言い当てられて、慌てる。
違うっと否定するが、顔が赤くなるのを感じた。

「雅樹君分かりやすいよ。…沙菜が羨ましいな…。」

青柳の目に溜まっていく涙。
その涙を流さないようにと、上を向く。
その姿が切なくて・・・。
見ていることが、出来なかった。

羨ましいと思う気持ちがわかったから──
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