愛しいキミへ
もう俺の心は限界だった。


2人のキスは見たくなかった。


何か・・・
もう楽になりたかった。

何にでも良いから、すがりたかった。


俺の恋は────

辛いだけ

傷つくだけ

悲しいだけ

そんな想いしか運んできてくれない恋なんか・・・














・・・もういらない


想われる恋がしたい

本当はいけないことだけど、青柳の一途な想いに甘えたくなった。

返事の代わりに、少し離れた距離をなくす。
青柳を引き寄せ、抱きしめた。

「私が忘れさせるから…。雅樹君…大好きだよ。」

再び想いを伝えてくる。
一言だけ返事をする。

「ありがとう。」

好きとは言わない。
これ以上の言葉は言えない。

この日は、言葉を交わさなかった。
口を開いたら、謝ってしまうと思ったから。
「バイバイ。また明日。」
その言葉だけを残し、青柳・・・由香利は帰っていった。


家に帰り、ベッドに腰かける。
ポケットから携帯を取り出す。
【未読 2件】
メール来てたのなんて気付かなかった・・・。
メールBOXを開くと、タケと沙菜からだった。
タケからのメールを先に確認する。

【告られたかぁ〜?笑〃明日の卒業式は9時に学校集合だったよ。それだけ伝えとくな。】

あの後、プリント見つけたんだな
クスリと笑って、お礼のメールを返す。
告られたのとこは・・・スルーで。
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