愛しいキミへ
「由香利…。こっち見て。」
「いや…。」
かすかに鼻をすする音がした。
泣いている・・・
泣かせてしまったのは俺だ
どれだけ、この子を傷つければ気がすむんだ
泣いている彼女をに言葉をかけることも、抱き寄せることも出来ずにいた。
何を言っても、何をしても、さらに傷つけてしまう気がした。
夢中で追いかけて来たから気づかなかったが、ここは俺のマンションの近くの公園だった。
由香利と一緒にいることを決めた、あの公園だった。
夕暮れ時だったため、誰の姿もなかった。
「…やっぱり、まだ沙菜が好き?」
由香利からの質問に、俺は答えられない。
「正直に言って良いんだよ。付き合う時に、私が言ったんだもん。沙菜を好きなままで良いって。」
「……。」
「でも…私と付き合ってることを隠されていたのは、さすがにきついなぁ~…。」
何も言えずに、ただ、由香利の言葉を聞いていた。
自分でも最低だと思う。
沙菜の知っている人と、付き合っていると知られたくなかった。
だから『沙菜の知らない後輩が彼女』そう伝えていたんだ。
「雅樹くんの心に誰がいるか、わかってるの。この二年間、ずっと変わらずに想い続けている人がいるのわかってたの。」
肩が震え出す。
その後ろ姿は、今にも壊れてしまいそうだった。
「いや…。」
かすかに鼻をすする音がした。
泣いている・・・
泣かせてしまったのは俺だ
どれだけ、この子を傷つければ気がすむんだ
泣いている彼女をに言葉をかけることも、抱き寄せることも出来ずにいた。
何を言っても、何をしても、さらに傷つけてしまう気がした。
夢中で追いかけて来たから気づかなかったが、ここは俺のマンションの近くの公園だった。
由香利と一緒にいることを決めた、あの公園だった。
夕暮れ時だったため、誰の姿もなかった。
「…やっぱり、まだ沙菜が好き?」
由香利からの質問に、俺は答えられない。
「正直に言って良いんだよ。付き合う時に、私が言ったんだもん。沙菜を好きなままで良いって。」
「……。」
「でも…私と付き合ってることを隠されていたのは、さすがにきついなぁ~…。」
何も言えずに、ただ、由香利の言葉を聞いていた。
自分でも最低だと思う。
沙菜の知っている人と、付き合っていると知られたくなかった。
だから『沙菜の知らない後輩が彼女』そう伝えていたんだ。
「雅樹くんの心に誰がいるか、わかってるの。この二年間、ずっと変わらずに想い続けている人がいるのわかってたの。」
肩が震え出す。
その後ろ姿は、今にも壊れてしまいそうだった。