愛しいキミへ
キッチンでは母さんが韓流ドラマの続きを真剣に見ていた。
声をかけ、紅茶をもう一度準備して欲しいことを伝えた。
返ってきた言葉を聞いて、思わず声を張り上げてしまった。

「はぁ!?ミルクがない!?」
「私も飲んでたからなくなっちゃったのよ。ほどほどの量はあったのに…さっき何個持ってったのよ。」

俺の分が1個で、沙菜の分が4個・・・。
母さんのせいではないな

「…買いに行ってくるわ。帰るまで紅茶は入れないで。」

ミルクをたくさん入れて飲んで、満足して、嬉しそうにする沙菜の顔が見たい。
面倒だけど買いに行くか

「じゃあ、ついでにお菓子も買ってきて〜何もないのよ。」
「はいはい。」

金を受け取ってポケットにつっこみ、部屋に戻る。
近くのコンビニだからスウェットで良いんだけど、沙菜に買い物行くこと伝えとかなきゃな

カチャ
「沙菜〜。ミルクがないらしいから買いに行ってくる。悪いけど少し待ってて。」

携帯をいじってたのか、顔を上げて笑顔を見せた。

「わかったぁ〜♪わざわざありがとう。待ってるね!」

行ってくるっと声をかけてミルクを買いに急いだ。
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