愛しいキミへ
マンションを出て5分くらいのところにコンビニがある。
コンビニが近いとこういう時に助かるなぁ♪
沙菜を待たせたくなくて急いだから、いつもよりも早く着いた。
ちょっと息を整えながらコンビニに入ろうとした時──

「雅樹。」

声を掛けられて振り返る。

「悠兄っ!」
「久しぶりだな。そんな急いで何買いにきたんだよ?」
「ちょっとね。悠兄は何してんの?」

久しぶりに会ったけど・・・またかっこよくなってる。
そういえば、さっき母さんも言ってたっけ。

「俺はタバコ買いにきた。」

コンビニには入らずに自動販売機に小銭を入れて、タバコを買う悠兄。

「そうなんだ。それじゃあね。」

沙菜を待たせてるっていうことで、少し言葉を交わしてコンビニへと入った。
ミルクとお菓子を何種類か選ぶ。

俺が好きなポテチと〜
沙菜が好きなチョコとスナックと〜
あとは適当でいっか

会計してコンビニを出ると、買ったばっかりのタバコを吸っている悠兄がいた。
俺に気付くと手招きをして呼ぶ。

「何?悠兄。」

吸っていたタバコを消して、笑顔を見せる。

「急いでるとこ悪いんだけど、久しぶりだしちょっと話そうよ。」

・・・沙菜が待ってるから急いで帰りたいとこだけど、悠兄と最後に会ったのはあの雨の日だったから、俺も話をしたかった。
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