★地味な女と学園王子☆






     南side




結局、私の席替えの件は却下になったらしい




勝手にHRを進行されて…
虚しくも叶わなかった私の願いは皆の賑やかな声によって消されていった




ごうれいがかかり皆出ていく中教室では私一人席の前にたたずんでいた




『あはははッ』



教室のドアの前私とは裏腹に楽しそうに話す人




振り向いてみればあの男
加山月というらしい




沢山の人に囲まれていて、今日だけですでにクラスのムードメーカーとなっている



やっぱり…



「私とは正反対だよ」



人気者と誰も寄らない暗い地味女



あっちが万が一本当に私のこと好きって思ってくれてたとしても




釣り合わない



教室をでていく加山月を中心とした団体




私はその後ろ姿を見送った


出ていく前、加山月と目があったのが、なんだか恥ずかしかった




自分のさっきの発言を後ろめたい気持ちになった



加山月から視線をそらした時―…




『安佐奈南!

…また明日ね』



ニコッと少し悲しそうに笑って言って出ていった



教室にはとうとう私一人となっていた




教室に残る私は顔を真っ赤にさせていた




「関わらないでよ私に…」


そうつぶやいた後、私もカバンを手に教室から出た



それを誰か見ていたなんて、思わなかった





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