★地味な女と学園王子☆




     月side



安佐奈南が隣の家に引っ越してきた



安佐奈南の前では平然をよそおっていたけど



家に入った今
パニくりまくりだ



これラッキーなんじゃねーの?


名誉挽回のチャンスじゃん
どうしよ…



悩んだすえ俺はとりあえず藍に連絡することにした




ケータイを取出し藍のケータイに電話をかける



プルルルー



暫くのコールを聞いた頃、やっと藍が電話にでた



『もしもーし』



『おっせぇ!』



『ご、ゴメンなさい』



電話ごしに藍に怒鳴ると藍はビックリしたような声で謝ってきた




別に藍は悪くないんだけど


『で、どうした?』


俺が電話かけることなんて滅多にないから藍は不思議そうに聞いてくる



『あのさ、ビックリなことあったんだよ今…』



『ビックリなこと?』



『安佐奈南がさ俺ん家の隣の家あいてたじゃん?』



『うん』



『そこに引っ越してきた』



俺の言葉を聞き藍は静かになる



喋りもしないから暫く沈黙が続いて



『えーっ!?えっ、え!?マジ!?』



反応が遅いながらも驚きをみせた


ちょっと大袈裟な気もする



『マジ』



『マジかー!?
すっげ!!なにそれ運命!?』



電話ごしにキャッキャッ騒ぐ藍が目に浮かぶ




『なんかマンガみたいだな!月嬉しいだろ?』




『うん』




『そーだよなっ
好きな子だもんなー!

アピールし放題だし!
安佐奈南ちゃんの着替えとかみれんじゃね?』



『は?』



何言ってんだコイツ
ってか…



『あーんなことや、こーんなこと、いろーんな姿を…』



『想像してんなよ変態ッ!』



藍がくだらないことを言うから思わず想像してしまった




想像してしまったのが恥ずかしくて俺と同じように想像する藍に照れ隠しであたった



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