★地味な女と学園王子☆





『なんだよー
例え地味子だろうと女だ!
俺は健全な男だし?
想像するのは当然のことだろ

な!月!』



同意を求められてもな…



『月だって健全な男だろ?
ちょっとでも想像したり、性欲湧いたりすんじゃねーの?』



藍の質問には答えるまでもない


そんなの


『当たり前…』



聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声でつぶやいた



藍は電話ごしに『だろー!』なんて言って騒いで



その時―…

ピーンポーン



家のチャイムがなった
母さんと父さんは仕事だからいない



『…でるか』



『え、なに?』



『誰かきたみたいだし、ちょい出てくるな

切るよ?』



『おー、じゃぁな!』



最後までテンション高い藍の声を聞きながら俺は電話を切った



『面倒くせ…』



ため息をつきながら呟き立ち上がった



ダルく思いながらも階段を一段一段降りていく



玄関について不機嫌な声ででる



『はい…』



目に飛び込んできたのは


「こ、こんにちは…」



『あ、さな…みなみ?』



安佐奈南、さっき藍と話題になっていたやつだった



噂をすればって言うけど…
本当突然すぎだろ



心の準備なんかする暇ないし



誰かを好きになったことないけど、好きだったらこんなにドキドキするんだ



嬉しい気持ちになれるんだ
初めて知った



「あの、両親の方は?」



口を開いたと思えば両親のこと



『いないけど…
なんで?』



「あの、ご近所付き合いも大切だからって

挨拶と、これ…

お母さん達片付けで忙しいから、私だけ

また後で挨拶くるって言ってたけど」




俺から目をそらしモジモジしながらいう姿はなんだか可愛かった




恥ずかしいのかな




モジモジしているとこを見ても何故だか可愛い子ぶってるとは思えなかった




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