★地味な女と学園王子☆
なぁんて、誰に聞いてるのかって思うよね
ただひとりで思いごとです
そして、歩き続けて約20分が経過
目の前には新しい学校
私がこれから三年間通うことになる高校があった
気持ちのいい朝
空気のいい入学式の日
私なりに気持ちを整理して学校と外の境の門を通った
「頑張るぞ!」
一人意気込む私
ドンッ
そんな私と誰かがぶつかった
誰だよ!
いくら影がうすいとはいえそこは気付いてよ!
なんて実際には言えないことを思いながら不機嫌にふりむく
そこには爽やか系美男子が私をビックリしたように見つめ見下ろしていた
男の子のあまりにも綺麗な顔に見惚れていると―…
『ご、ゴメン!
大丈夫!?気付かなくてッ』
焦りながら謝る爽やか系美男子
謝ってくれてるのはいいけど、気付かなくてって失礼…
思いながら私は爽やか系美男子と目をあわさぬよう俯く
『ねぇ、大丈夫なの?』
さっきもそれ聞いた!
しつこいから!
苛々最高潮に達した私は爽やか系美男子をキッと睨み付け勢い良く立ち上がった
「失礼な人ですね…」
言ってやった
いや…、言ってしまった…
『…へ?』
爽やか系美男子は訳が分からないといったように元々大きな目を見開く
「…失礼します」
私は爽やか系美男子の思ってることなんか無視してそれだけ呟きスカートについていた砂を払って歩きだした
その時ばかりは、滅多に感情を表に出さない私でも足を強く地にダンダンとつけながら歩いていた