★地味な女と学園王子☆
南side
ひゃーッ!!!
私もしかしてさっき非常に最低すぎる態度を加山月にとってしまったのではないでしょうか!
しかも
『それは仕方ないです
ちゃんと相手してあげます』
って…
なんで上から目線!?みたいな!
今さら気付いたって遅いし、かと言って戻って謝るって言うのもなんか抵抗がある
「はぁ…」
私ってバカ…
バカバカバカ!まぬけ!
どんだけ非道な女なんだ!
地味子なうえに性格が悪いって最悪じゃん!?
自分のダメダメさにため息がこぼれてしまう
何度も何度も
これだから私は友達ができないんだ
心を開くことも出来ずに貴重な学生生活が終わっていってしまう
加山月がかまってくれたりしてるのだって奇跡に近いのに
私なんて、普通は相手にされない人間なのに
家へ戻り二階の部屋で自分の荷物を整理しながら考え事
「はぁ…」
そしてまたため息
後悔をしない方法は知ってる
だけど、その方法を私の中のなにかが拒むんだ
その正体はたぶん意地っ張りなとこなんだろうけど…
「はぁ…」
三回目のため息をついた時
コンコンと私の部屋の窓がノックされた
不思議に思いながらも見てみれば優しい笑顔でこっちを見る加山月がいた
「な、なんですか?」
窓を開けながら言ったはいいもののやっぱりどこか意地っ張りが抜けていない
『俺、気にしてないから
さっきのぜーんぶ』
「へ?」
訳が分からないって顔をする私にニッと明るい笑顔をみせる加山月は
『じゃーね』
と一言言って窓をあけだしていた顔を引っ込める