★地味な女と学園王子☆
「……ッ
先に中入ってるね」
『南?』
私の様子がおかしいことに気付いたのか、お母さんは不思議そうな顔で私を見つめる
「えっと…、では!」
私はためらいながらも光さんと星さんに一礼し、小走りで中に入っていった
そのまますぐそばにあったソファーに大分して
「はぁー…」
大きなため息
未だ私の顔は火照っていて、それを隠すためにソファーにおいてあるクッションに顔をうめた
「加山月…」
自然にこぼれた言葉も、今は自分でも気付かなくて…
目をとじる
このまま眠ってしまえばいい
と思いながら眠りにつこうと思った時―…
頭にバシッと音をたてながら衝撃がはしった
「いった…」
叩かれた部分を片手でさすりながら
「もう!なにすんの!?」
振り向いてみれば鬼のような形相をしたお母さんが仁王立ちしていた
『あんた、お客様に失礼だからそこ早くどきなさい!』
「は?お客様?」
お母さんの言葉を疑問に思い、眉をひそめながらお母さんの後ろを見てみれば
加山月に光さん、星さんがたっていた
「わッ、す、スミマセンっ」
それに驚きながらもうつ伏せに寝転がっていた体を素早く起こす