★地味な女と学園王子☆
side月
『……はぁ』
ベッドに寝転がり深いため息をつく俺の心は憂鬱
南の言葉が理解出来ないし、なにより気に入らない
「太陽と雨は恋に落ち合ったらいけないの」
それは、悲観的な南から見たら
俺が『太陽』で南が『雨』
そんなの気にしなくていいのに、南はまわりの目を気にして自分の気持ちを言ってくれない
俺の気持ちまで塞ぎ込もうとする
南の気持ちだって、分からなくもないけど
「くそッ…」
俺を、突き放さないでほしい
せめても、恋に落ち合うのがいけないのなら
片思いぐらい、許して…
―――
――――
次の日―…
俺は南の家の前で、南が出てくるのを待っていた
昨日、あれから考えに考えてだした答えを伝えるために
一人意気込んでいると…
ガチャッとドアが開く音が聞こえた
「行ってきます」
『!』
南だ
『南!』
「あ、月くん…」
目を見開き驚く南はすぐ気まずそうな表情を見せる
『南、俺の気持ちまで決めるなんて勝手すぎる
南が俺のキモチを決めるのは間違ってる
自分のことは自分で決める』