★地味な女と学園王子☆
『勘違いすんなよ
南が好きだから苦しいんだ
でも、その苦しいは、俺にとっては嬉しいにもなる
南が死んだら、南の母さん達も悲しむ
俺もすっげー悲しいし
俺が南を好きになったせいで死なせたんだって、一生悔やんじまう
でも、南が生きてくれたら、それはその苦しみよりも、ずっとずっと軽いんだ
好きだから死なないで
お願いします』
私に深々と頭をさげる月くんに戸惑う
これじゃぁ強制的に私が従わせてるみたいじゃないか
「月くん顔あげてください!」
『いいって言うまであげない
なんなら土下座だってしてもいい』
真剣な顔でそんなこと
一体私はどうすればいいんだろう
選択肢を間違ったんだろうか?
「月く……」
『俺ら、両想いなんでしょ?
それなら、そんなに悲しいことにしないでよ
俺の、初恋を実らせてよ』
そうフッと悲しそうに微笑みながらいう月くんが綺麗で、見惚れてしまって
おもわず
「………はい」
と答えてしまった
『南、今はいっていったよね?』
「……は、んッ」
はいって返事をしようと思ったけど、それを、キスで遮られた
嬉しいほどに私を求めてくれる
何度も何度も、角度をかえてキスする月くんは、本当に初恋なのかなってくらいにキスが上手い
月くんのすべてに溺れてしまいそうな私
いや、すでに溺れてるのかもしれない
月くんの首の後ろに腕をまわして、私も月くんにキスを求めてしまうくらいだから……