★地味な女と学園王子☆





「た、たまには
いいと思います!


一人でも多い方がご飯もおいしくなりますからね!」




結局、月くんの悲しそうな表情に負けて、家にいれた



中には誰もいなくて、シーンと静まり返った部屋が広がっていた




これって


二人きり……
だよね?




そう考えたら、ドキドキと胸をうつ音が、煩くなってきた




『おじゃまします』



それに追い討ちをかけるように、月くんの落ち着いた声が、玄関から聞こえてきた




『南?』



こちらへ歩いてくる足音と、月くんの私を呼ぶ声が近づいてくる




『どうしたの?』




「ひゃッ」



ポンッと、突然叩かれた肩に、体をびくつかせた





『えッ
な、なに?』



予想外だったのか、変な反応をみせた私から手をはなし、困ったような表情で見てくる





「な、なにも……ない…です。」



熱くなっていく顔
自分のだした声と考えていたことに、恥ずかしく思っていると



「…ッん」



唇に、月くんの唇が、押しあてられていた





突然なのと、驚きを隠せなくて、目を見開いていると



『可愛くて、つい』



べっと、悪戯っぽく、舌をだしていうと




頬をほんのり染めながら、恥ずかしそうに笑った




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