★地味な女と学園王子☆
《次に在校生挨拶
生徒会長、
栗原マナトさん
お願いします》
『はい』
司会の言葉に生徒会長の栗原マナトという人は返事をした
壇上にあがる生徒会長
私はその姿をみて目を目を丸くさせた
「こんな人が生徒会長なの…?」
冗談もいいとこ
見た目チャラそうだ
明るい茶髪にシャツだしをした姿
ネクタイをゆるめ腰パンをしている
容姿端麗だがこれはない!
信じられない!
唖然としている私
何事もなく進んでいく式に私はもっと驚いた
皆おかしいんじゃないのか
普通は生徒の制服着こなしについて注意するんじゃないのか
そればかりか皆着くずしていて、生徒の示しでいなければならない生徒会長までもが…
「馬鹿馬鹿しい…」
うつむき私は呟いて静かに体育館外にでた
さっきまでいたグラウンドに行ってみてもやはり式中だから誰もいない
寂しくクラス表が張り出されているだけ
私はそのクラス表の前へと足をすすめる
クラス表の前まできて私は5枚ある紙を見ていく
一組、二組、三組…
ない
私の名前
四組、五組…
「あった!」
やっと見つけた自分の名前
先に教室へ行ってよう
そう考えて方向転換した時―…
『ね、ねぇ!』
私の前に朝の男が立ち上がった
今は入学式の最中
なぜこんなところにいるのか
疑問に思ったけど決して聞く事はせずその男を無視通り過ぎた
『まっ、待ってよ!』
なんか言ってるけど無視続行
『ま、まっ
……ッ
待てって言ってんだよ!』
私の手をパシッとつかんできた朝の男
私は驚いて目を丸くさせながらふりむく
「なッ!!!」