私の日常
第一章
いつもの日々
「はぁ…」
私は今日も、朝早くから、学校へと続く長い坂道を登っていた。
別にもう慣れたし、凄くしんどい訳でもない。
でも今日は、いつもより機嫌が悪かった。
「おはよう!優里!」
「えっ…あっうん。おはよう…」
私の名前は、辻本 優里(ツジモト ユウリ)。
見た目はどこにでもいるちょっとボーイッシュな普通の高校生だ。
自分で言うのも、なんだけど…
「理奈がこんなに早くくるとはね。今日は嵐かな…?」
「もう!優里ったら!」
そして、この女の子は、中川 理奈(ナカガワ リナ)。
私とは違い、大人しくて、守ってあげたい感じの女の子だ。
勿論、学校でもモテモテ。
「機嫌、悪いね?優里、どうかしたの?」
「実は…、今日の占いで、男運がズバ抜けていいんだ…。」
「あっ……。どーりで…」
私には、理奈みたいにモテない理由がある。
あっ…
不細工とかじゃないんだけどね…
自分で言うのもなんだけど、顔は普通だと思う。
「あっ、もうここまで来てたんだ。」
気がつくと、理奈と話しているうちに、私達は長い坂道を登りきっていた。
「いよいよだね。優里。」
「危ないから、下がっててね。」
そして、いつも通りの学校生活へが、始まろうとしていた。
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