社会人と女子高生
…あんなに好きだった姿が今ではもう見えない…。

いつもは短く感じた家までの距離が、すごく長く感じる…。

…家に着くと、珍しく兄がいた。


「…由香里…?今日、デートじゃなかったのか…?」


お母さんと政樹には浅賀さんのことを伝えていた。

政樹は不思議そうに私を見る。


「…出来なかった…。」


明らかに赤い私の目に気付いたのか、政樹は深く聞かなかった。


「…そっか。…俺はバイト休み!独り身は辛いよ…!」

「…独り身って…嘘でしょ!?ありえないっ!!冗談やめて!」
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