社会人と女子高生
第8章

「好き」

クリスマスから月日は流れて3月。

3年生の卒業式の日。

式が終わり、卒業する先輩に告白する同級生や下級生を、窓から見つめる。

依子の彼氏は卒業生だから、窓の外には2人の姿が見える。

今教室にいるのは、私だけ…。

年が近いカップルは、一緒に卒業したり、その姿を見送ることができる。

でも私はそれが出来ない…。

ぼーっと外を見ていると、後ろから声をかけられた。


「…由香里!何やってんだよ。」


そこには純の姿。


「…純…。里美達は先輩に会ってるから…つまんなくて…。」
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