社会人と女子高生
浅賀さんは大きく腕を広げて私を抱きしめた。

まるで遠距離恋愛していた恋人が再会したような感覚だった。


「…無理しなくてもいいのに。」

「無理なんかしてないさ。ただ由香里に会いたくなっただけだよ。」


その言葉は私を嬉しくさせた。


「…でも私も会いたかったよ…!」


そして浅賀さんのマンションにその日は泊まった。


翌日、窓から差し込む眩しい光りに目を覚ます。

春だというのに、夏の太陽のような眩しさだった。

眠い目を擦り、体の向きを変える。

隣にはもちろん浅賀さん。
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