社会人と女子高生
「…ほら!」

「ありがとう…。」


浅賀さんは腕時計を見ると、あわてて私の手を引いた。


「やばいな…。ゴメン由香里。家に着くの、夜遅くになりそう…。」

「大丈夫だよ…!今家には政樹しかいないから。」

「政樹って誰?」

「あれ、言ってなかったっけ?政樹は私の兄。両親は海外出張で、いつもいないの。お母さんはたまに帰ってくるけど。」

「…そっか。でも家族にはちゃんと連絡して。」

「…わかった。」


浅賀さんの言う通り連絡した。

浅賀さんには逆らえない。
惚れちゃったものはしょうがない…。
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