社会人と女子高生
「…あの…。」


その女子高生が何かを言いかけたのはわかっていた。

しかし、会社に遅刻しそうだったため、会社の名刺を渡して電車に乗り込んだ。


『…あの子、学校に間に合ったかな…。』


よく『人の心配より自分の心配をしろ』と言われる。

でも今回ばかりは自分の責任だったから、どうも気になってしかたがない。

会社に着いても仕事に身が入らなかった。

そんなことをしてると、当然のように部長が呼び出す。


「浅賀!さっきから仕事が進んでないぞ!やる気がないなら、いつでも会社やめていいんだぞ!?」
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