社会人と女子高生
「由香里…“恋煩い”ってわかるか…?」

「…恋…わずらい?…恋すると、苦しくなったりする事…かな…?」

「惜しいけどな…。“恋煩い”は…恋が思いどおりにならなくて…病気みたいになることなんだ…。」

「…病気?」

「…そう、病気。高木君が現れてから、俺は病気になっちゃったよ。」


そう言う浅賀さんの目は…ほんの少し悲しそうに笑ってた。


「…由香里がどこにも行かないで、ずっと俺のそばにいてほしいとか…な。そんな事は無理だって…わかってるんだけどな…。」

「…浅賀さん…。」
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