社会人と女子高生
そうして浅賀さんは、包み込むように私を抱きしめた。


「…あさ…か…さん…。私が…そばにいるからね…。」


そして私も、浅賀さんの背中に手を回す。

マンションから見る景色をバックに抱き合う。

冷たい風が、泣いて熱くなった体温を冷ましてくれる。

ベランダから出て、ベッドに入る。

また抱き合い、お互いの温もりを感じながら眠った…。


…さらなる不安が来るのを知ることなく…。
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