大好きで大切な
序章



プルルル...プルルル...♪



リビングに電話が鳴る音が響いた。




「あら」





パタパタとスリッパの音を響かせながらリビングを歩き、エプロンを着け、髪をゴムで1つに束ねている女性が電話機に近寄ってくる。





――ガチャッ




女性はタオルで手を拭いてから受話器を持った。








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