Family!
「何が?」


2人が言ってる意味が分からない俺。


俺と同じく、状況をうまく掴めていないのは、


「抱えこんでる?弥生の鞄、そんなに重いの?」


「えっ!弥生大丈夫!?」


凛音と龍一でした(笑)




「バイバーイ!」


「『バイバーイ』」


高畑兄弟と別れて、自分の家に入る。


「ただいまー……あれ?」


家に入ると、誰もいなかった。


「……そっか。今日、みんなバイトだ」


みんなバイトに行ってるから、19時には帰ってくるかな?


それまで、暇つぶししてよ。


兄貴たち帰ってこなかったら飯も食えねーし…


俺はテレビのスイッチをONにする。


たいして面白くもない番組を見ていると、急に不安になった。


今日のテスト、もしかしたら悪いんじゃ…


そうだったら、俺はまた、兄貴に迷惑をかける。


そう思うと、不安で不安で仕方ない。


勉強以外、思い付かなかった。


俺はまだ働けねーし…


誰か、教えて。


何をしたら、兄貴は楽になるの?


何をしたら、兄貴は自由になれるの?


俺は…何をすればいいの?
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