Family!
「弥生!!」


弥生は驚いてすぐに顔を上げて、俺から逃げようとした。


「弥生!待てって!」


当然、すぐ俺が追いついて、弥生の腕を掴んだ。


「尋兄!!離せ!!」


「やだ、離さない。空兄と何があったの?」


「別に何もねぇよ」


「じゃあ、なんでお前は家とびだしたわけ?」


「…………」


「やっぱり喧嘩したんだろ?」


そう聞くと、弥生はうなづいた。


「とりあえず……家帰るか?」


「話…聞かないの?」


「家帰ってからでも遅くはないよ」


俺が微笑んで言った。


「帰るか……あ」


空に電話しなきゃな。


「弥生、待って。ちょっと電話するから」


「おう」


俺は空に電話した。


「もしもし。弥生見つけたから。今から帰る」


『まじ〜〜〜?!分かった!』


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