鈍感彼女と無口な彼氏
飛鳥side
俺の誕生日…?
「今日だったっけ?」
「えぇ!?自分の誕生日も覚えてないの?」
…そう言えば今日だ、俺の誕生日。じゃあ美緒は俺のために机に飾りを付けたってこと?
委員の当番で図書室に来た俺を驚かすために。
そう思ったら自然と頬が緩んでくる。
「ありがとう美緒。嬉しいよ」
「へっ!?あっ…えっと、その…まだ準備終わってない…んだけど…」
「構わない。これだけで十分だよ」
「飛鳥…」
美緒はそう言うといつもの笑顔を俺に向けた。