鈍感彼女と無口な彼氏
俺は美緒が飾り付けした机の椅子に座った。
その飾りを見て俺は思わず笑ってしまった。飾りがとても美緒っぽいから。
「もう、笑わないでよ!これでも頑張ったんだからね!」
「いや、可愛らしい飾りだなって思ったんだよ。美緒らしい」
「そ、そう?…まぁ喜んでくれたならいいけど…」
「あぁ、嬉しいよ」
俺がそう言うと美緒は照れたように微笑んだ。
…本当に美緒って幸せそうに笑うよね。
だから好きなんだ、美緒の笑顔が。俺まで幸せな気分になれるから。
「…あのね?飛鳥。私から…そのー‥」
美緒は顔を俯かせながら言った。
「何?」
「プ、プレゼントがあるの」
美緒はそう言うと自分の鞄から綺麗に包装された袋を取り出した。
そしてそれを俺の前に置いた。
「…俺に?」
「そう!誕生日プレゼント!」