鈍感彼女と無口な彼氏



「美緒」


「何?飛鳥」



飛鳥はいきなり立ち止まって私を見た。


すると微笑んで、





「好きだよ」










「うん。…って、えっ!?」



…今なんて…?



私の頭の中は思考停止中。だって今飛鳥…。



「何で泣くのさ」



「だって…」



私は涙を流していた。


だって私が一番聞きたかった言葉だもん。


今まで私がいくら『好き』って言っても、『うん』しか言ってくれなかったのに。



だから私最近悩んでたんだよ?


飛鳥は一度も『好き』って言ってくれないから私の事本当に好きなのか。


なのにずるいよ。

いきなり言うなんて。


もっと好きになっちゃったじゃんか!




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