鈍感彼女と無口な彼氏


それに、頭もいいからね。すごいよ!飛鳥は学年一位なの。


私とは大違い。


私馬鹿だからなぁ…







「…美緒?聞いてる?」



「…えっ!?あっごめん、聞いてなかった。何?」



「ったく、だからいつも言ってるけど、ここは図書室。…分かる?と・しょ・し・つ!!」




飛鳥は小さい子に教えるような口調で言った。


…馬鹿にしてるでしょ!



「それくらい分かるよ!」

私は頬を膨らませながら言った。



「じゃあ分かるよね?」



「ん?」




…な、何が?



「『?』じゃないよ。…はぁ。つまり、図書室では静かにしろっ!ってこと。分かった?」




「…はい。分かりました」



私的に今の飛鳥の『静かにしろっ!』の方が大きい声だと思うけど、



言うのはやめよう。
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