鈍感彼女と無口な彼氏



家から駅まで30分。


今の時刻12時45分。



1時まで…あと15分。





間に合わねー!こうなったら自慢の脚力で猛ダッシュするしかない!










───────……



「はぁはぁ、到着!…あれ?飛鳥は?」



無事駅に到着して私は息を整えながら周りを見渡した。



「…なんだ飛鳥の方が遅刻じゃん!」



「後ろにいるんだけど?」


「え!?」



飛鳥の声がして私は後ろを振り向いた。




「遅刻したのは美緒…。何ぽけーっとしてんの?」



「本当に飛鳥ですか?」



「はぁ?」



「だって…」




だって、着ている服が全然高校生に見えないんだもん!

特にジャケットとか。他人かと思っちゃった。




< 79 / 193 >

この作品をシェア

pagetop