鈍感彼女と無口な彼氏
家から駅まで30分。
今の時刻12時45分。
1時まで…あと15分。
間に合わねー!こうなったら自慢の脚力で猛ダッシュするしかない!
───────……
「はぁはぁ、到着!…あれ?飛鳥は?」
無事駅に到着して私は息を整えながら周りを見渡した。
「…なんだ飛鳥の方が遅刻じゃん!」
「後ろにいるんだけど?」
「え!?」
飛鳥の声がして私は後ろを振り向いた。
「遅刻したのは美緒…。何ぽけーっとしてんの?」
「本当に飛鳥ですか?」
「はぁ?」
「だって…」
だって、着ている服が全然高校生に見えないんだもん!
特にジャケットとか。他人かと思っちゃった。