甘すぎる王子様



琴音は泣きながら俺の元へ来ようとする。



『‥あぶねーって!!』



俺の身体はもう海に浸かっている状態‥‥



足の動きはいまだ止まらない‥‥



『‥旬樹っ、‥きゃあっ』


振り向くと、琴音は足をくじいて溺れていた。



『‥琴音ッ!!今助けるからッ!!』



俺は必死に足に頼んだ‥



『‥お願いだ‥俺の一番大切な奴は‥琴音なんだ。助けないと‥俺が守らないと‥だから足を自由にしてくれ‥頼む‥‥』



すると足が動きをやめたのに気付いた。



俺はすぐさま波をきり、必死で琴音を助けた。



『‥わぁぁぁっ、旬樹ぃぃ、』



琴音は子供のように泣いている。



『‥んな泣くなって。結婚式の時の涙がなくなるぞ??』



そう言うと、すぐ涙をぬぐって琴音は微笑んだ。
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